解雇規制緩和

政府の産業競争力会議の民間委員は、成熟産業から成長産業への円滑な労働移動を促進するため、正社員に対する解雇規制を緩和すべきという提案を行っている。

日本では企業の経営上の理由で従業員、特に正社員を解雇する場合には、一定の条件を満たすことを求める判例法理が確立しており、それが労働契約法にも条文化されています。

提案ではこの条文の見直しを求めていますが、労働移動先の成長産業の受け皿が十分でない場合に解雇規制が緩和されれば失業増となり、労働組合なども解雇規制の緩和は従業員の雇用不安につながるとして強く反対しています。

雇用は単に経済活動に関わるだけではなく、社会全体の安定にも関わる問題であり、解雇規制についても総合的で慎重な検討が求められています。

▼一億ブラック化 雇用規制緩和▼

それは雇用の革命か、それとも一億総ブラック化の狼煙か。
政府は2013年7月26日、東京、大­阪、愛知の3都市を対象に、雇用規制の緩和を検討すると発表しました。
その内容は大きく分けて3つあります。

1つ目は、解雇規制の緩和。再就職の支援金を支払えば企業側から解雇できる「金銭解決制度」の導入の検討。

2つ目は、「有期雇用契約の緩和」。
従来、同一の職場で5年以上で働いた契約社員は正社員にしなければならないが、その期間を延長するといいます。

最後は「残業時間の緩和」。
管理職など一定の条件をみたした社員に法律で定められた上限を超えた残業を認める「ホワイトカラー・エグゼンプション」の採用について議論。

それぞれの制度には「雇用の流動化」「派遣切り等の是正」「ワークシェアリング」といった狙いがあるとみられるが、一度解雇されると再雇用が難しい現状や、派遣社員が不安定な雇用形態のまま会社に縛られ続けるといった問題は解決しません。

何より、どれもこれも、解釈によってはいくらでも悪用がききそうな制度でもあります。
運用する企業側の良心が問われるが、果たしてそんなものがあるのかどうか……。

解雇改革
by カエレバ