iPS細胞(人工多能性幹細胞)

iPS細胞とは、体のあらゆる細胞や臓器になることができる万能細胞の一種です。

生命の基本は細胞です。

精子と卵子が結合した受精卵という一つの細胞から生命のすべてが始まること、そして、この一つの受精卵が、数兆個という膨大な数に分裂し、しかもその個々の細胞が血管、筋肉、脳神経、肝臓など特殊で複雑な機能を備えた大人の細胞になることは、細胞の機能、DNAや遺伝という概念さえはっきりしない時代から知られています。
「受精卵」の中に人の形をした小人がいると考えられた時代もありましたが、19世紀の後半にはクロマチン陽性に染色される受精卵の中の染色体がその設計図らしいことが突き止められました。

しかし、その受精卵に含まれる初期設計図は、特殊で複雑な機能を備えた数兆個の大人の細胞になってしまったときにはそのほとんどは失われるとつい最近まで考えられていました。

例えば、大人の肝臓の細胞には肝臓に必要な設計図しか残っていない。

逆に考えると、大人の肝臓の細胞が受精卵と同じ全設計図をもつことは非常に不合理で、意味もないことだと考えられていました。

しかし、その根本的な概念(生物界の常識)は、ジョン・ガートンがカエルの実験で、大人の細胞が受精卵の状態に戻るということを核移植技術で証明したことで覆されることになりました。

京都大学の山中伸弥教授は哺乳類でも人工的に大人の細胞を受精卵の状態に戻す方法があるはずだと考え、これをたった4つの遺伝子(山中ファクター)で実証したのがiPS
細胞である。

▼で、iPS細胞ってなんなのさ!?▼

生命の未来を変えた男 山中伸弥・iPS細胞革命 (文春文庫)
by カエレバ