ロシア・NIS諸国の情勢概要

プーチン大統領は2018年の次期大統領選に向け、2013年6月には大統領直属の社会運動団体「国民戦線-ロシアのために」の発足を決めました。
2012年12月の年次教書演説で「愛国心」を強調、大国ロシアを全面に押し出す戦略を打ち出し、プーチンによる「直接政治」の色彩が濃くなってきています。
それとともに、経済面では民営化政策も後退し、支持率は60%台前半にまで下がり、中間層を中心に強権化や長期支配への抗議運動が顕在化してきています。

大国ロシアを目指すその戦略の要は、欧米との対等な関係を強化しつつ、「ユーラシア連合」や極東開発構想に代表される「東」のアジアを重視する姿勢に見いだせます。
しかし、アメリカとの関係は、メドベージェフ時代の「リセット」が逆戻りしかねない状況です。
新STARTの本格的な交渉、さらにこれを上回る核の削減方針を打ち出した2013年6月のオバマ演説への対応もしばらくは期待できそうにありません。
中央アジア諸国をめぐる欧米との政略争いも激しさを増しつつあります。

ロシアの対中政策については、アメリカとの逆風をにらみつつ、複雑ではあるものの協調関係を打ち出しています。
シリアなどの中東情勢については、G8サミット、米露首脳会議でも欧米との歩み寄りはみられませんでした。
ロシアは軍事介入や政権交代の強制、さらには一方的制裁に反対する姿勢を明らかにし、溝は深まっています。
イラン、北アフリカ、北朝鮮問題においても、欧米の軍事介入に反対する同様の立場がみられます。

プーチンの壮大な世界戦略を支えるのは経済ですが、GDP成長率は2011年の4.3%に対し、2012年は3.4%、2013年上半期には1.4%に減少しています。

相対的には極端に悪いわけではないですが、資源依存からの脱却は停滞したままであり、構造面からくる不透明感、悲観論が漂っています。

輸出面では、武器輸出の急増が目立ちます。

プーチン 最後の聖戦 ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?
by カエレバ