2014年くらしと経済の展望

日本政府が2013年6月に規制改革実施計画を閣議決定しました。
くらしに直結する労働分野の規制緩和は4つあります。

第1は、
ジョブ型正社員の雇用ルールの整備」です。
ジョブ型正社員とは「限定正社員」のことで、職種や勤務地を限定する代りに、工場や営業所の廃止をする際に解雇を可能にすることが検討されています。
政府は、非正社員を限定正社員として正社員化できる点を挙げていますが、解雇規制の厳しい正社員が、解雇が容易な限定正社員に置き換わる可能性が高くなるかもしれません。

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第2は、
企画業務型裁量労働制やフレックスタイム制等労働時間法制の見直し」です。
これはホワイトカラー・エグゼンプションの導入だとみられています。
第1次安倍内閣で労働ビッグバンの一環として議論された制度で、一定以上の年収があり、企画型業務を行う非管理層のサラリーマンについては、労働時間ではなく、成果で管理できるというものです。
無制限に働かされ、残業ゼロ制度とか過労死促進制度と批判され、お蔵入りとなっていました。
政府は、「産業競争力強化法案」に盛り込む「企業実証特例制度」を活用、大手企業数社で実験的な取組の開始を検討しています。

第3は、
有料職業紹介事業の規制改革」です。
民間の職業紹介事業者が、求職者からの紹介手数料を徴収できる職業の拡大が検討されています。

第4は、
労働者派遣制度の見直し」です。
専門26業務以外で3年間と限定されている派遣労働の上限期間を個人単位に切り替える案が検討されています。
現在は、同じ業務に派遣労働者を使うのは3年が限度。それを個人ごとの期間制度に変えることで、同じ業務をずっと派遣労働に置き換えることが可能になります。

こうした規制緩和で非正社員化の流れが加速し、正社員もまたより厳しい働き方が求められるようになりました。

経済評論家の三橋貴明さんは、2015年春から適応する労働省派遣思案について企業が派遣社員を受け入れ期限の上限をなくして3年毎の交代で同じ業務を派遣社員に任­せられるようにすし、制度の見直しによって企業は派遣社員を活用しやすくなり派遣社員の働き方の選択­肢が広がる見通し。

現行法では通訳などの専門の26業務に限って無期限で仕事ができるがそれ以外は最長3­年で契約打ち切り、今回の法改正で26業務以外でも3年の期限を廃止する。

とする今回の思案に対し、派遣社員さんが望むのは正社員化。日本企業の本来の強みは人­財に蓄積された経験値である。
今回の見直し思案は企業にとっては有利で労働者にとっては不利。日本の将来のためにな­らない。
と述べています。

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法改正で派遣はこうなる!―週刊東洋経済eビジネス新書No.33

by カエレバ